テレビのニュースなどでよく見る、食事中のパンダの姿には心が癒されます。
笹を食べるパンダの可愛らしい姿は、見る人の心を和ませてくれますね。
ですが、パンダが実際に食べているのは笹なのでしょうか、それとも竹なのでしょうか?
外見だけではなかなか判断が難しいものです。
そこで、竹と笹の違いについて詳しく見ていきましょう。
今回は次のテーマに焦点を当てます。
- 竹と笹の違いって何?
- パンダが好んで食べるのは?
- パンダは他に何を食べるのか
これらについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
竹と笹の特徴や違いについて
竹とは?
一般的に「bamboo(バンブー)」とも称される竹は、イネ科タケ亜科に属し、木のように硬い茎を持つ植物のことです。
竹の茎はなめらかで、表面に皮がないのが特徴的です。
成長が早い竹もあり、特に「孟宗竹」は20メートル以上に成長することもあります。
竹は主にアジアの温帯や熱帯地帯に生育しており、日本では本州や九州に自生していますが、北海道や高山地帯ではそれほど見られません。
竹の芽、「たけのこ」は、地面から顔を出す直前や出始めた時に収穫され、さまざまな料理に用いられます。
笹とは?
一方、笹はイネ科タケ亜科の小型の植物で、日本独自の種類が多く見られます。
北海道を含む全国各地で自生しており、高山地帯にも自生しています。
海外では珍しく、「sasa」としても知られています。
一般的には人間の腰くらいまでの大きさで、茎は皮で覆われていてざらざらしています。
笹も成長が早く、放置するとどんどん増えてしまいます。
北海道や東北地方では「たけのこ狩り」というと、実は笹の新芽を収穫していることが多いのです。
「千島笹」の新芽は、アク抜きが不要で、細く長く柔らかいのが特徴です。
竹と笹の違いとは?パンダの食事に関する真実
よく耳にするのは、「笹は竹の小さなバージョン」という考え方です。
しかし、分類学的に見ると竹と笹は実は異なる植物なのです。
その主な違いは次の通りです。
成長する竹の茎は、皮が剥けて滑らかになります。
対照的に、笹は成長しても茎の皮(鞘)が残り続け、枯れるまで保たれます。
竹の葉には網目状の葉脈が見られますが、笹の葉脈は平行に配置されています。
竹には小さな種類もあり、大きな種類の笹も存在するため、大きさだけで判断するのは難しいです。
もっと明確な区別方法は、茎に皮(鞘)が付いているかどうかです。
パンダが好む食事:竹か笹か?
中国原産のパンダは、熊の一種ですが、主に竹を食べます。
中国では笹が少ないため、野生のパンダは主に竹を食べています。
日本の動物園では、パンダには主に竹が与えられています。
パンダは竹も笹も両方食べることができます。
これは、竹と笹が同じ植物の種類に属するためです。
パンダの他の食事について
熊の仲間であるパンダは、体構造も熊と似ており、肉食動物の特徴を持つ内臓を持っています。
竹や笹は栄養価が低く、パンダの体ではこれらを完全に吸収できません。
しかし、中国の山岳地帯では、竹が年中食べられる唯一の植物であるため、パンダは竹を主食としています。
意外と雑食性のパンダ
パンダは竹や笹以外にも、野生では魚や昆虫、小動物、果物などを食べる雑食性です。
動物園で飼育されているパンダも、竹を主食としながら、野菜や果物も食べています。
まとめ
竹と笹は、一見似ているが分類学的に異なる植物であり、その主な違いは竹の茎が滑らかで皮が剥けるのに対し、笹は茎の皮(鞘)が残る点にあります。
また、竹の葉には網目状の葉脈があり、笹の葉脈は平行に配置されています。
パンダは主に竹を食べますが、中国以外の地域や動物園では、竹と笹のどちらも食べることが可能です。
パンダは熊の仲間で肉食動物の特徴を持ちながらも、主食として竹を選んでいますが、実際には雑食性であり、野生では魚、昆虫、小動物、果物なども食べます。
竹や笹は栄養価が低いため、パンダはこれらを大量に摂取する必要があります。
このように、竹と笹の違いとパンダの食生活は興味深い関係にあり、パンダの生態系にとって重要な役割を果たしています。