雨上がりに広がる虹を見ると、なんとなく幸運が近づいてくるような気持ちになりますよね。
しかし、その虹がどのような順番で色づいているのか、詳しく知っていますか?
多くの人は「虹は7色」と聞いていますが、実はこの7色というのが全世界で共通の見解ではないのです。
この記事では、虹がなぜ多彩な色を持つのか、そしてその形成過程について解説します。
虹の色の順序とその根拠
1704年、アイザック・ニュートンが光学研究の成果を発表し、音楽と自然現象の関連性を指摘して、「虹は7色」と宣言しました。彼は音階の「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ」にそれぞれ「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」を当てはめ、外側からこの順に色を配しました。
この色の並びは、太陽光が水滴を通過する際の屈折率の違いによるものです。
虹には明るくはっきりとした「主虹」と、外側に薄く見える「副虹」という二種類があります。
主虹では水滴内で光が1回反射するのに対し、副虹では光が2回反射し、赤と紫の順番が逆転します。
さらに、太陽を背にした時に見る角度によって、主虹では赤が約42度、紫が約40度で見えるのに対し、副虹では赤が約51度、紫が約53度で見えるという特徴があります。
虹の色は国によって異なるの?
「虹は7色」というのが一般的な認識ですが、実際には国によって虹の色の数に違いが見られます。
例えば、アメリカやイギリスでは虹を6色と見ることが多く、ドイツやフランスでは5色、ロシアやインドネシアでは4色とされています。
対照的に、日本、イタリア、オランダ、韓国では一般的に7色とされています。
世界中で共通して見られる虹の色は赤、黄、緑、青の4色です。
これに橙、紫、藍を加えることで、5色から7色の虹として捉えられることがあります。
また、イギリスの物理学者アイザック・ニュートンが「虹は7色である」と発言したことが、オランダを経由して日本に伝わりました。
過去の日本での虹の色
日本においても、古代の神話や江戸時代の浮世絵に描かれた虹は、現代で一般的に認識される4色や7色と異なる場合があります。
アメリカでは最初に7色の虹とされていましたが、時間が経つにつれて6色に見直されることもありました。
科学の書籍を執筆するパーカーは、特に藍色が識別しにくいため、子供たちにとって理解しやすい6色の虹の方が適切だと考えました。
虹の色を覚える方法
虹の美しい7色を覚えるにはいくつかの方法があります。
色の名前を音読みする方法、色の順番を逆にして覚える方法、あるいは英語の頭文字を連結する方法などがあります。
色の音読みで覚える
例として、赤は「せき」、橙は「とう」、黄は「おう」、緑は「りょく」、青は「せい」、藍は「らん」、紫は「し」と音読みします。
これらを「せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し」と順に並べて覚える方法があります。
色の順番を逆にして覚える
色の順番を逆に考えて、紫は「し」、藍は「ら」、青は「せ」、緑は「ろく」、黄は「お」、橙は「と」、赤は「こう」と覚え、「しらせろおとこ」というフレーズで記憶する方法もあります。
英語の頭文字で覚える
赤(Red)、橙(Orange)、黄(Yellow)、緑(Green)、青(Blue)、藍(Indigo)、紫(Violet)の各色の英語名の頭文字「R・O・Y・G・B・I・V」を組み合わせて、「ROY G. BIV」と覚えるのも一般的な方法です。
虹が形成される条件
虹が形成されるのは、雨上がりや晴れ間の雨の際、空中の水滴が太陽の光を受けて光が屈折し分散するときです。
太陽の白い光が色に分かれて美しい虹ができます。
ピンク色の虹は実際に存在する?
2017年8月にイングランドの西部で観測された珍しい「ピンク色の虹」は、夕方の日没と重なり、太陽の位置が低くなることで、紫や青などの短波長の色が減少し、ピンクや赤が強調されて現れました。
まとめ
虹の色を記憶する方法には、色の音読み、色の順番を逆に覚える方法、英語の頭文字を使う方法があります。虹が形成されるのは、晴れた後の雨や晴れ間の雨で、太陽の光が水滴に屈折して色が分かれるためです。また、特定の条件下では、通常見られないピンク色の虹も観測されることがあります。これらの多様な方法と現象は、虹の理解を深めるのに役立ちます。