布や硬い面に書いた油性マーカーは簡単には消えませんが、万が一衣服や肌に付着してしまった場合、どのように対処すればよいでしょうか。
特に子どものいる家庭では、油性マーカーでの落書きが壁にされてしまうこともありますね。
そんなときの油性マーカーの除去方法を紹介します。
肌についた油性マーカーの除去法
キッチン用オイルやメイク落としを使用
肌についた油性マーカーを落とすには、家にあるオイルが役立ちます。
サラダオイルやゴマ油、オイルベースのクレンジング剤を使って、優しくマッサージしながら拭き取りましょう。
日焼け止め、ハンドクリーム、口紅も有効です。
これらに含まれる油分が油性インクを落とすのに効果的で、特に口紅は油分が豊富で、常備していることが多いので、急場に役立ちます。
歯磨き粉で擦り落とす
オイルでの処理は肌に優しいですが、完全に落とせないこともあります。
肌の荒れが気にならない場合は、歯磨き粉や重曹を使った「擦り落とし」も効果的です。
これら研磨剤を含むアイテムを水で溶かし、インクがついた部分を優しく擦って落とします。
ただし、この方法は肌に細かな傷をつける恐れがあるため、処理後はハンドクリームで肌をケアすることが大切です。
衣類や布についた油性マーカーの落とし方
衣服や布に油性マーカーのインクが付着した場合、対処法としてクレンジングオイルが有効です。
しかし、不適切な使い方は油ジミを作ってしまう可能性があるため、以下の手順を守ってください。
まず、汚れてもよい布をインクが付いた部分の裏側に当てます。
次に、インクが付着している部分にクレンジングオイルを少し塗り、別の布で軽くたたいてインクを移します(インクが両方の布に移るまで続けます)。
その後、洗剤を使って手洗いし、クレンジングオイルを洗い流します。
最後に、通常通りに洗濯を行います。
インクが完全に落ちない場合もありますが、布地を傷めないように気をつけましょう。
エタノールや除光液を使う方法
消毒用エタノールやネイルポリッシュリムーバー(除光液)も、油性マーカーのインク除去に効果的です。
使用方法はクレンジングオイルと同じです。
ただし、エタノールや除光液はクレンジングオイルよりも布地にダメージを与えやすいため、使用する前に目立たない場所で試し、色落ちがないか確認してから使用することが大切です。
壁や床に付いた油性ペンの落とし方
壁や床に付着した油性ペンのインクを落とすには、エタノールや除光液が有効です。
しかし、これらを直接壁や床に噴霧すると塗装や壁紙を傷める恐れがあるため、布に少量つけてたたくようにしてインクを拭き取る方法をお勧めします。
今後、塗装やワックスを施す予定がある場合は、液体を直接落としてから布で拭き取る方法も効果的です。
ただし、事前に隅っこなどのあまり目立たない場所で試して、塗装や壁紙にダメージがないかを確認してください。
柑橘類の皮を使う方法
エタノールに比べるとやや効果は劣りますが、柑橘類の皮を使う方法もあります。
柑橘類の皮に含まれるリモネン油は油性ペンのインクを落とすのに効果があります。
この方法では、みかんの皮でインクがついた部分をこすります。
除光液に比べて香りが良く、食品由来であるため、人体に触れる部分でも安心して使用できます。
灰と消しゴムの利用
液体を使用できない場合は、固く絞った雑巾に灰を付けて軽くこする方法があります。
汚れを落とした後は、別の雑巾で水拭きして、灰とインクの汚れをきれいに拭き取ります。
灰は線香の灰が最適ですが、タバコの灰でも使えます。
ただし、子供が触れる場所での使用は避けてください。
灰は微細な研磨剤として機能し、壁や床を傷つけにくいのが利点です。
灰が入手困難な場合、一時的な解決策として消しゴムでインクがついた部分をこする方法もあります。
消しゴムはインクの粒子を取り除くように機能しますが、こすり跡が残ることがあるので注意が必要です。
まとめ
油性マーカーのインクが衣服や肌、さらには壁や床に付着した場合、様々な除去方法がありますが、素材を傷めないよう注意が必要です。
肌に付いたインクは、キッチンオイルやメイク落とし、日焼け止めなどを使って優しくマッサージすることで除去できます。
一方で、衣類や布地についたインクはクレンジングオイルを利用し、柔らかい布でたたくようにして除去するのが効果的です。
ただし、エタノールや除光液を使う場合は、布地や壁紙へのダメージを避けるため、事前に目立たない部分でテストすることが重要です。
また、液体が使えない状況では、柑橘類の皮や灰、消しゴムを使った代替方法も有効です。
これらの方法を適切に選び、慎重に行うことで、油性マーカーのインクを安全に除去することが可能です。