アジア料理特有の甘みと辛さが織りなす複雑な味わいは、多くの人を魅了します。
しかし、日々の料理でこれらの独特な風味を再現するのは難しいもの。
そんな時、選ぶべき調味料としておすすめなのがタイ原産の「タオチオ」です。
この欠かせない調味料の特性や使用法、さらには代用品について詳しく見ていきましょう。
タオチオとは何か?液体状の「味噌」として知られるタオチオ
タオチオは、タイ料理に不可欠な、液体状の味噌です。
瓶に入った形で売られており、日本の味噌とは異なり、大豆の粒が残る独特のソース状です。
味の面では、日本の味噌よりも薄味ながら、塩分が豊富で甘さと塩味が絶妙にマッチしています。
その香ばしい大豆の風味が、他の味噌とは一味違う独特の味わいを生み出しています。
タオチオの主要成分とは?大豆と塩が基本のタオチオ
タオチオの主成分は大豆と塩。これに小麦粉、砂糖、米粉などを加えて発酵させています。
日本の味噌と同じように発酵させることで、似たような味わいが生まれます。
発酵食品であるタオチオは、時間が経つほどに風味が変わるため、風味を長持ちさせるためには、瓶ごと冷蔵庫にいれます。
タイの味わいを家庭で再現!タオチオを使用した野菜炒めのレシピ
タオチオは、タイ料理に欠かせない調味料で、特に炒め物に適しています。
この調味料を加えることで、家庭の野菜炒めにも本場タイの味が生まれます。
たとえば、タオチオを少量加えるだけで、一般的な野菜炒めが「タイ風野菜炒め」へと変わります。
特に、タイの定番炒め物である空心菜(パックブンファイデーン)にはタオチオが不可欠です。
空心菜は茎が空洞の特徴を持つ野菜で、タイや中国料理でよく使われます。
日本でも入手しやすいため、タオチオを使ったこのレシピに挑戦してみるのはどうでしょう。
■ 材料(2~3人分)
- 空心菜:約200g(1束)
- ニンニク:1片
- 赤唐辛子:1本(お好みで量を調整)
- サラダ油:大さじ1~2
- ☆タオチオ:小さじ2
- ☆オイスターソース:小さじ1
- ☆水:100cc
- ☆鶏がらスープの素:小さじ1
- ☆コショウ・砂糖:少々
■ 作り方
- 空心菜を5cmの長さに切ります。
- ニンニクをみじん切り、赤唐辛子を輪切りにし、指定の☆印の調味料と混ぜ合わせます。
- 空心菜をボウルに入れ、2で作った調味料をかけます。
- フライパンや中華鍋に油を熱し、3の野菜を強火で約1分間炒めます。
- 空心菜は長時間炒めると色が変わるので、素早く炒めるのがポイントです。
自宅で作る簡単タイ風「カオマンガイ」のレシピとオリジナルタレの作り方
タイ料理の人気メニュー「カオマンガイ」は、鶏スープで炊いたご飯と茹でた鶏肉を組み合わせた料理です。
日本でも愛されているこの料理のポイントは、鶏のうまみが染み込んだご飯と甘辛い特製タレにあります。
ここでは、家庭で炊飯器を使って簡単に作れるカオマンガイのレシピと、自家製タレの作り方をご紹介します。
■ 材料(2~3人分)
- 米:2合
- 鶏もも肉:1枚
- ニンニク(みじん切り):1片
- 生姜(すりおろし):小さじ1
- 鶏がらスープの素:小さじ1
- 砂糖:小さじ1
- 醤油:小さじ1/2
■ タレ(あらかじめ混ぜておく)
- 赤唐辛子(輪切り):1本
- ニンニク(みじん切り):1片
- 生姜(みじん切り):1片
- タオチオ:大さじ2
- オイスターソース:小さじ1
- ゴマ油:小さじ1
- 砂糖:小さじ1
■ 作り方
- 鶏もも肉にフォークで穴を開けておく。
- 米を洗って水を切り、炊飯器に入れた後、鶏がらスープの素と他の調味料を加える。
- 米の上に鶏もも肉をのせ、通常通り炊飯する。
- 炊きおわったら鶏肉を取って、食べやすいように切り分ける。
- ご飯を皿に盛り、上に切った鶏肉を乗せ、先に作ったタレをかける。
- タレにナンプラーを加えると、さらに深みのある味わいになります。
タオチオの代わりになるもの:水で薄めた味噌に砂糖と塩を加える
タオチオは専門店では見つけやすいですが、一般のスーパーではなかなか見かけません。
また、使う量が少ないため余ることもあります。
タオチオが手に入らない時は、水で薄めた味噌に砂糖と塩を加えて甘辛い味に調整します。
白味噌を使うと良いですが、普段使っている味噌でも大丈夫です。
大豆の粒が残る味噌を使用すると、タオチオに近い見た目を再現できます。
まとめ
タイ料理の深い味わいを家庭で楽しむためには、タオチオのような特有の調味料が欠かせません。
炒め物やカオマンガイなど、様々な料理に活用でき、本格的なタイの風味を再現することができます。
タオチオを使った野菜炒めや、鶏のスープで炊いたご飯に合わせるカオマンガイなど、手軽に作れるレシピが豊富にあります。
タオチオが手に入らない場合は、味噌をベースにした代用品で近似の味を作ることも可能です。
これらのレシピを通じて、家庭で簡単にタイの味を楽しむことができ、日々の食卓に新たな彩りを加えることができるでしょう。