アガーとゼラチンの使い分けと代替方法:おすすめのアガーレシピも紹介

アガーとゼラチンの使い分け 食べ物豆知識
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お菓子作りの難しい点の一つが、普段の料理では使われない特別な材料が必要になることです。

レシピに忠実であることは大切ですが、そのような材料を準備するのは大変ですね。

そんな特別な材料の一つに、「アガー」という凝固剤があります。

アガーは、「ゼラチン」と同じように使われることがありますが、二つにはどのような違いがあるのかを、この記事では解説していきたいと思います。

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アガーとは?透明感が魅力のアガー

アガー(Agar)はゼリーやプリン、羊羹などに使用される白い粉末の食品用凝固剤です。

弾力がありながらも無味無臭で、他の食材の風味を損なわないのが特徴です。

また、高い透明度があり、果物を閉じ込めたゼリーなどに美しい見た目を与えます。

ダマを防ぐコツ

ゼラチンや寒天と異なり、アガーは約30度で固まるため、室温でもしっかりと形を保ち、夏にぴったりのゼリーが作れます。

ただし、アガーに砂糖を加えた後に熱湯で溶かさないとダマになりやすいため、注意が必要です。

一度ダマになると、再加熱してもなかなか解消されません。

海藻から作られるアガー

アガーは海藻から抽出される「カラナーギン」という成分を主原料とし、これにマメ科植物由来の「ローカストビーンガム」を加えて粉末状に加工されています。

英語圏では寒天を「Agar」と呼ぶこともありますが、日本で一般的な寒天はテングサやオゴノリなどの海藻を原料としており、アガーとは仕上がりや食感が異なります。

ゼラチンの役割と特性:アガーとどう違う?

ゼラチン(Gelatin)はゼリーや様々なデザート作りに不可欠な食品用凝固剤です。

特に、泡を包み込む能力が高く、ムースやマシュマロ作りにも最適です。

その特徴として、柔らかく溶けやすい点があり、約40度で溶け始めるため、口当たりがとても滑らかになります。

ただし、この溶けやすさのため、室温で溶けることがあるのが欠点です。

ゼラチンとアガーの違い

ゼラチンとアガーの大きな違いは、それぞれの原材料にあります。

アガーは海藻を主原料としており、一方ゼラチンは主に牛や豚の骨から抽出されるコラーゲンが主成分です。

この違いから、ゼラチンはカロリーがやや高いのに対し、アガーは低カロリーとなります。また、食感に関してもゼラチンはより弾力が強く、アガーは固めで崩れやすい特徴を持っています。

ゼラチン不足時のアガーによる代用方法

アガーとゼラチンは食感が似ているので、代用することが可能です。

ただし、アガーはゼラチンより固めに仕上がるため、使用量を調整する必要があります。

一般的な使用量は以下の通りです:

  • 水分250ccに対してアガーは4g~5g
  • 水分250ccに対してゼラチンは5g

そのため、ゼラチンの代わりにアガーを使用する場合は、水分250gに対してアガーを3~4g使うことで、ゼラチンに近い仕上がりを得ることができます。

アガーで作るおすすめレシピ:水信玄餅風スイーツ

アガーの特性を生かしたユニークなレシピの一つが、「水信玄餅風スイーツ」です。

元々の「信玄餅」は山梨県の伝統的なお菓子で、きな粉をまぶしたものです。

その変わり種として「水信玄餅」があり、これはアガーを加えて水をゼリー状に固めた季節限定のスイーツです。

特に水信玄餅は非常に短い賞味期限を持ち、「幻のスイーツ」としても知られています。

以下では、家庭で簡単に作れる水信玄餅のレシピを紹介します。是非お試しください。

■必要な材料(2~3個分)

  • ミネラルウォーター:250cc
  • アガー:5g
  • 砂糖:大さじ1
  • 盛り付け用
  • きな粉砂糖:きな粉小さじ1、砂糖少々
  • 黒蜜:小さじ1~2

※黒蜜がない場合は、黒砂糖大さじ2と水大さじ2を煮詰めて代用可

■作り方

  1. アガーと砂糖をあらかじめ混ぜておきます。
  2. 鍋にアガーを入れ、少しずつミネラルウォーターを加えながら混ぜ合わせます。
  3. 中火で加熱しつつ混ぜ続け、沸騰したら弱火にして1~2分続けて加熱します。
  4. 火から下ろし、粗熱を取ります。
  5. 粗熱が取れたら、半円形の容器に流し入れ、1時間ほど冷蔵庫で冷やします。

容器から取り出し、きな粉と黒蜜をかけてお楽しみください。

ミネラルウォーターを使うことで、不純物を減らし、透明感のある美しい見た目に仕上がります。

また、加熱中によく混ぜることで、アガーがダマにならずに美しい水信玄餅が完成します。

まとめ

アガーとゼラチンは、お菓子作りにおいて重要な役割を果たす食品用凝固剤です。

アガーは海藻から抽出される無味無臭の凝固剤で、高い透明度と弾力性が特徴ですが、約30度で固まるためダマに注意が必要です。

一方、ゼラチンは牛や豚の骨から抽出されるコラーゲンを主成分とし、約40度で溶けるため、口当たりが滑らかですが室温で溶けやすい点が留意点です。

これらの違いを理解し、それぞれの特性を活かしてレシピに取り入れることが重要です。

また、アガーを使った「水信玄餅風デザート」のようなレシピは、アガーの特性を最大限に活かす素晴らしい例です。

ゼラチン不足の際にアガーを代用することも可能で、その際は量を適宜調整することがポイントです。

アガーとゼラチン、それぞれの凝固剤を上手に使い分けることで、お菓子作りの幅が広がります。

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