料理やお菓子作りには欠かせない小麦粉。
そんな小麦粉には、「薄力粉」や「強力粉」などがあります。
今回は、これら小麦粉の種類とそれぞれの特徴を深掘りしていきます。
小麦粉は、グルテンというたんぱく質の量や質によって分類され、それが生地の弾力やコシ、食感に影響を与えます。
それでは、各種類の小麦粉について見ていきましょう。
薄力粉について
薄力粉はグルテン含有量が約7%と低く、軟質小麦から製造されています。
この低グルテンにより、生地は粘りにくく、軽くふんわりとした仕上がりになります。
この特徴から、ケーキやビスケット、パンケーキ、揚げ物の衣など、軽い食感が求められる料理に最適です。
薄力粉を使う際は、グルテンの過度な発達を避けるために、さっくりと短時間で混ぜることが大切です。
中力粉について
中力粉はグルテン含有量が9%前後で、中間質小麦と軟質小麦の混合から作られています。
この適度なグルテン量により、ふんわりとしながらも適度な弾力とコシが得られます。
うどんやそば、餃子の皮、パイ生地など、弾力としなやかさが求められる料理に適しています。
中力粉は、日本の多くの料理に用いられる汎用性の高い小麦粉です。
強力粉について
強力粉はグルテン含有量が最も高く12%前後で、硬質小麦が原料です。
この高グルテンにより、生地は弾力性が高く伸びやすい特性を持ちます。
そのため、もちもちとした食感やしっかりとした構造が必要なパンやピザ生地、バゲットなどに最適です。
強力粉を使う際は、均一な生地を作るために十分にこねることが肝心です。
薄力粉、中力粉、強力粉の使い分けと代用方法
薄力粉
グルテン含有量が最も少なく、スポンジケーキやビスケットなど、ふわふわとした軽い食感を求める製品に最適です。
強力粉で代用すると、グルテンが多すぎて生地が重くなり、硬い食感の仕上がりになってしまうことがあります。
中力粉
薄力粉と強力粉の中間のグルテン含有量を持ち、用途が広いです。
しかし、一部の地域や店では手に入りにくいことがあります。
そんな時は、薄力粉と強力粉を混ぜることで、中力粉と似た特性を出すことができます。
その比率は、レシピや目的に応じて調整する必要があります。
強力粉
最もグルテン含有量が高く、パンやピザ生地のような、弾力のある食感が求められる製品に使われます。
発酵や焼成時によく膨らむのが特徴です。
しかし、この特性のため、薄力粉を使うべきレシピに強力粉を使うと、食感が硬くなりがちです。
理想的な食感と風味を追求するために
これらの特性を把握し、レシピに合わせて適切な小麦粉を選ぶことが、理想的な食感と風味を実現する鍵です。
状況に応じて、代用することも可能ですが、柔軟な対応が必要になることもあります。
特に中力粉の代用としては、薄力粉と強力粉を適切に混ぜ合わせると良いでしょう。
この知識は、特定の小麦粉が手に入らない時に特に役立ちます。
小麦粉の原産地
日本の場合、小麦粉の多くは輸入に頼っているような状況です。
国内での生産は80万トンに対して、輸入量が490万トンとされています。
その産地を見てみると、
・アメリカ合衆国 242万トン
・カナダ 160万トン
・オーストラリア 79万トン
というような状況で、この3カ国でほとんどの輸入小麦を占めています。
まとめ
これらの小麦粉は、その特性により料理の食感に大きな影響を与えるため、通常はレシピに忠実に従うことが望ましいですが、中力粉は薄力粉と強力粉を適宜混ぜ合わせることで代用が可能です。
薄力粉、中力粉、強力粉はそれぞれ異なる料理に適しており、その特性を理解することで料理の幅が広がり、より美味しい結果が得ることができます。